観測古書店

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オボエガキ.....

 なんだか両方ともジャンル分けに困った。
 『ジョーカー・ゲーム』 は本格ではないけどミステリのような、スパイ小説です。読みたかったのになかなかタイミング良く手がつけられなくて後回しになっていたけど、面白かった! 柳さんの他のも読まねば。
 『不動カリンは一切動ぜず』は前半はSFのような、でも後半は宗教的な要素が強くて、ライトノベルのような雰囲気で(そんな小ネタもまざってて)、なんだか不思議な感じ。タイトルと表紙が素敵です。

柳 広司
角川グループパブリッシング
¥ 1,574
(2008-08-29)

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オボエガキ.....

 小野さんのゴーストハントシリーズが復刊されるそうで。このシリーズは読んだことなかったのでうれしいなぁ。たんなるオカルトとかではなくて、むしろ現象を理屈っぽく検証していて面白かったです。続々とシリーズがでるようなので楽しみにしておこう。
 でもそれ以上に、例の話の続きが読みたいです小野主上!

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オボエガキ.....

 古き良き過去への郷愁に満ちた、ちょっとしたSFやタイムトラベルの風味のある短編集です。

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オボエガキ.....

 時間がなくてちゃんとあらすじまで書けないけど、『ミミズクと夜の王』とリンクした、それからのお話。紅玉さんらしい、どことなく童話のような、単純さと優しさと毒を持った雰囲気。でも濁りのない透き通った話です。またミミズクとMAMAと雪蟷螂も読み返したくなった。

紅玉 いづき
アスキー・メディアワークス
¥ 536
(2010-11-10)

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『時の地図』 上・下.....
 1896年、H・G・ウエルズの『タイム・マシン』の出版で空前の科学ブームがおこり、西暦2000年へのタイムトラベルツアーが人気をはくしているロンドン。
 切り裂きジャックに惨殺された恋人を、時をさかのぼって救いだそうとする大富豪の息子。2000年へのタイムトラベルツアーで出会った未来の男と、時をこえたロマンスにおちる上流階級の娘。殺人現場の壁に、書きあげたばかりでまだ誰も読んだことがないはずの自身の小説、『透明人間』の一節を発見して愕然とするウエルズ。三つの出来事の秘密と、その先であかされた驚愕の真実は?

 切り裂きジャックにウエルズにエレファントマンに他にも沢山、聞いたことがある人達がひょっこりでてきて、オマージュ的な要素もあって楽しかった。ついでにジュール・ヴェルヌやコナン・ドイルなんかも、噂だけじゃなくて登場しちゃえばよかったのに。(ドイルのことを「妖精さえ信じるような男だからね」って言ってる場面にニヤッとした)『タイムマシン』昔読んで実はそんなに好きじゃなかったけど、なのに何故か今でも内容おぼえてるなぁ。
 三部構成で、それぞれの話をつなぐ核にウエルズと時間旅行会社があり、三部でついに真打ちウエルズが主役に。一部と二部の、独立した話としても成り立ちそうな話がどう結末につながるのかや、その二つの話の裏側を踏まえて突入する三部では誰を信用したものやらって感じで、全然先が読めませんでした。しかもタイムトラベルの醍醐味がつまってる!単純に過去へ行く未来へ行くじゃなくて、時間を行き来できるからこその展開でした。(あのときああしたから、この出来事はこうなって、でも時間軸はあっちが先だから・・・的なこと考えてたら大混乱するけど)
 それから単なる時を駆けるタイムトラベルだけじゃなくて、なんだかジャンルをまたにかけたような突飛さもあって、でもそれも必然で、すごいなぁと。
 ただ全体的な話の進め方やなんかが妙にまわりくどくて冗長なところがあって、その辺はちょっと退屈だった・・・テンポがあがって気にならなくなったのは下巻の真ん中あたりから・・・でもその持って回ったような話の進め方が、逆に一昔前のロンドン的なクラシックな雰囲気をかもしだしているんだろうとも思うんだけど。個人的に、神の視点にいる作者が「読者諸君!」ってふうに、作中で語りだすのが好きじゃなくて(なんか小さい頃からこのパターンが嫌いで)ひっこめ!と思った(ごめんなさい)。
 この冗長さになじめない人は多いような気もしないでもないけど、奇想天外ですごい本でした。全体のからくりを暴露してしまいたい!

『時の地図 上・下』 フェリクス・J・パルマ(著)
  宮崎真紀(訳) 早川書房 2010年10月
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オボエガキ.....
梨木 香歩
筑摩書房
¥ 1,680
(2010-10)

 『V.T.R.』面白かったけど、もうちょっとだけ掘り下げて書いてほしかったな。Rの目的とか。辻村さんの『スロウハイツの神様』の作中の売れっ子作家、チヨダコーキの作っていう設定の話なんだけど。でも、コーキの小説!っていうので期待しすぎるとちょっとがっかりするかも・・・

 『ピスタチオ』は上手く肌になじまなかった。私の理解が追いついていないのかなぁ・・・ 生と死や自然とのつきあいや呪術的なことやなんかが主題にあって、スパッとわかりやすい起承転結があるわけではないです。深く根をはっているのに、どこかたゆたうような感じ。この物語のあらすじ紹介は無理だ。
 最近の梨木さんの小説は少し感じが変わってきてるのかな?わからないけど。このピスタチオの雰囲気は、今までの小説とっていうよりは、なんとなくエッセイの雰囲気に近い感じがした。うーむ、とどこか深い所まで潜って考えこむような。そのままウトウトと眠りこんでしまうような。(実際に読み終わった瞬間に意識が飛んだ)でも自然にある物と人との間に寄り添うような逆に距離をおいて観察しようとするような、独特な距離感は変わらないんだけど。
 それとHIVや子ども兵士のことも、ファンタジーのようなスピリチュアルのような枠の中に、組み込んでしまっても良いのかとも思った。(決して軽々しくあつかわれているわけじゃないし、重ければいいわけでもないんだけれど。腫れ物のようにするのもちがうし・・・う〜ん)
 難しいのとはちょっと違うし、人を拒絶したりけむにまくような話でもなくて、むしろ優しく受け入れるような文章ではあるんだけれど、その深さゆえにたどりつけなかった感じです・・・呼吸が続かなくて、底につく前に水面にあがってきてしまったみたい。
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『神去なあなあ日常』.....
三浦 しをん
徳間書店
¥ 1,575
(2009-05-15)

 高校卒業と同時に突然放り込まれた山奥で、なぜかチェーンソーをにぎる羽目になった平野勇気。携帯は圏外、気の抜けたような方言、住民はみんな顔見知り、ろくな交通手段もなくて脱走すらできない神去村。そんな土地で嫌々ながらも林業見習として働くうちに、神去の自然に人々に、しだいに魅せられていく一年・・・

 読みやすくて楽しかったです。のんびりとしてて風景描写が綺麗でってだけではなくて、でてくる人達が色んな意味で素敵です。笑えます。のんびりしてて信心深くて、でも町の感覚からみるとぶっ飛んだようなことがあたりまえだったり、最後の命がけな大祭なんかとんでもなさすぎてもう・・・ 逆に参加したくなった!
 神去の深い山や綺麗な川や、桜の大木や蛍や天の川を見てみたい! そして花粉症の身だけれど、「午後の胞子を飛ばしている・・・」ってくらい花粉がふりそそぐ光景ですら実際に見てみたいと思えました。そんな場面に遭遇したら、鑑賞する前にクシャミと鼻水と目のかゆみで悶絶するだろうけど。(やっぱり林業してても花粉症の人はいるよね・・・ スギ花粉浴びながら仕事なんて恐ろしくて想像を絶するけど、頑張ってるんだろうなぁ。)
 この話、映像で見てみたいなぁ。林業には全然なじみがないし、樹齢何百年とか千年の木が鬱蒼としげった森っていうのも即座には想像つかないし、何より神去村を見てみたいなぁ。

『神去なあなあ日常』  三浦しをん(著)  徳間書店 2009年5月
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『おやすみラフマニノフ』.....
 事の始まりは、完全密室の保管室から消えた、時価数億のストラディバリウスのチェロ。
 大学内の選抜メンバーによる秋の演奏会へむけて、そしてプロへの狭き門に少しでも近付くため、日々練習を重ねる音大生の城戸晶。チェロの消失からたてつづけにおこる、演奏会そのものをつぶそうとするかのような事件と、音楽で生きて行くことが難しい将来への不安も相まって、次第に疑心暗鬼に囚われるオケのメンバー。いったい誰が、何のために? プロになることを固く誓う晶の前に、突きつけられた真相は?

 前作の『さよならドビュッシー』のときに、曲がいまいちわかっていなかったので、今回は作中にでてくる曲を聴きながら読んでみました。パガニーニとかチャイコフスキーとか、もちろんラフマニノフも。きちんと全部聞いてみて思ったけど、「あ、この曲知ってる」って思うような有名なフレーズは本当に曲の中のワンフレーズで、それだけでなんだか知っているような気になっているだけで、ちっともわかってなかった。にしてもパガニーニ、ド素人にもそれとわかるくらいの、とんでもない超絶技巧・・・ バイオリンってあんな弾き方もするんだ、と思った。(“ラ・カンパネラ”は、パガニーニの“鐘の音”が元だったんだね・・・なんかもう色々わかってなさすぎていることにはじめて気がついて、ヒヤヒヤする) クラシックに造詣のある人は、もっと高度に楽しめるのではないかと。
 曲を聴きながら作中の音楽の描写を読んでいったら、第一主題とかそんなのはさっぱりわからなくても「あ、このへんのことか」とわかっちゃう表現がすごい。でも作中で演奏するごとに力いっぱい曲を描写してくれるから、若干食傷気味でもありましたが。
 ミステリなんだけど前作同様、人間ドラマや犯人捜しや謎解きよりも、音楽の方が比重が多い感じ。犯人はなんとなく想像はついていたけど、その後にもう一つ種明かしが待っていてビックリでした。そんな真相もあったのって。(ただ音楽を聴きながら読むと、曲はよくわかるんだけどいまいち集中しきれなかった。ままならないわ)
 探偵役の岬先生は相変わらず素敵でした。ピアノはもちろんすごいし、盗み聞きにも気付くし、ゴロツキは軽く取り押さえた上に穏やかにぐうの音もでないくらい脅すし、メフィストフェレスのような舌先三寸で上手に相手を手玉にとるわ、音楽家の究極の夢じゃないかとか無邪気に言って指揮者までこなしちゃうし。この人何者?!ってくらい完璧すぎです。万能すぎる・・・
 ドビュッシーの時系列と若干かぶっているらしくて、前作の主人公がその後どうなったのかなぁと気になってたんだけどでてきませんでした。でも前作で感じ悪かったプチ子さんがちょっとだけ好きになりました。

『おやすみラフマニノフ』  中山七里(著)  宝島社  2010年10月
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お知らせ.....

 破廉恥なコメントやらリンクやらがわんさか来るので、コメントもトラックバックも受付けをやめていましたが、いい加減ほとぼりがさめたかしらと思うので、コメントだけ開放してみました。
 引き続き変な事を書かれるようなら、またコメント欄を消しちゃうかもしれませんが、しばらく様子を見ようと思います。何かありましたらどうぞ〜!

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